ノートパソコンの選び方(機械工学科)

⼊学時に全員が⾼性能なパソコンを買う必要はありません。3年⽣前期までの授業におけるパソコン利⽤は、Microsoft Word、Excel、およびPowerPointなどのOfficeソフト利⽤、2D-CADによる製図、webブラウザを使った検索やMicrosoft Teams等による動画視聴が主です。また3年⽣前期に3D-CADの授業が始まりますが、簡単な部品を作成する内容であるため、比較的廉価なノートパソコンでも対応できます(授業で3D-CADを使用する場合は基本的に学校のPCで作業を行います)。⼊学前から⾼性能なパソコンを購⼊しても、本格活⽤する学年になるころには、そのパソコンは型落ちした古いものとなり、能力が足りない可能性があります。⾼性能パソコンはかなり⾼価なため、購⼊を焦らないのが賢明です。
 しかし『1年生からロボコン部等で3D-CADを使った設計をバリバリやりたい!』など、あらかじめPC利用に明確な目的がある場合には、⾼性能パソコンの購入を検討してください。

※必ずしも新品のパソコンを購⼊する必要はありません。Windows11に正式対応しているものであれば「中古パソコン」、「おさがり」でも⼤丈夫です。
※多くのソフトウエアがWindowsのみに対応しているため、相当な知識がある人以外は最初の1台としてMacintoshの購入はしないでください。
※パソコン専門店やPCメーカー直販サイトは種類が豊富です。価格と性能のバランスが良い物が見つかる可能性が高いです。

必須事項
・Windows11に正式対応していること 詳しくは下記URLをご参照ください。
https://www.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-11-specifications
・Webカメラ、マイク、イヤフォンがあること(外付けOK)
・USB-A端子がある事(変換器・ドックOK)

I:エントリーモデル(授業利用では必要十分なモデル)
→宿題やWeb授業を受ける際などは、以下のスペックで十分です。
 CPU (中央演算装置):第8世代以降のIntel Core i5、または同等性能のAMD Ryzen™ 5以上
 メモリー:16GB(8GBでも動きますが、なるべく16GB以上が良いです)
 ストレージ:512GB(256GB以上)
 GPU(グラフィック処理を専門に行う装置):CPU内蔵型
 新品価格:7万円程度〜(薄型軽量モデルは9万円程度〜)

II:中スペックモデル(軽い3D-CADもOK)
→Iの作業に加え、数点の部品を組み合わせた3D-CADや簡単な3D-CG作成も可能です。
 CPU: 第12世代以降のIntel Core i5、または同等性能のAMD Ryzen™ 5 程度
 メモリー:16GB または 32GB 程度
 ストレージ:512GB以上
 グラフィック:NVIDIA GeForce MX450またはRadeon 660M以上、CPU内蔵型であれば        Intel Iris Xe Graphics以上
 新品価格:9万円程度〜

III:高性能モデル(大規模3D-CADモデル、高解像度3D-CGに対応)
→ロボコン部の活動やインキュベーションワーク等で3D-CADをバリバリ使った設計をしたい等、大規模3D-CADモデルや高解像度3D-CGを使用する場合は、高性能なCPU(中央演算装置)・ GPU(グラフィック処理を専門に行う装置)および大容量メモリーが必要です。
 CPU: 第12世代以降のIntel Core i7 または AMD Ryzen™ 7以上
 メモリー:32GB以上
 ストレージ:1TB以上
 グラフィックス:NVIDIA Quadroシリーズ、 NVIDIA GeForceシリーズ等
 新品価格:14万円程度〜

※価格は上記に挙げたCPUの種類・メモリー量・ストレージ量・グラフィックスの種類の他に、ディスプレイの大きさ(および性能)、重量、バッテリー性能により、大きく異なります。

選び方のポイント
・CPU(Intel 社製で記述)
 CPU型番の末尾は以下の性能を表しています。
 U:超低消費電力CPU(バッテリーが長持ち)
 P:薄型軽量と高性能の両方を備えたパフォーマンスタイプ
 H:ハイスペックタイプ
3D-CADを使用する用途で購入する際はPまたはHの記載がるものをお勧めします。また、Intel 社製のCPUは12世代以降のものをお薦めします。11世代と比べて大幅に性能が向上しています。

・GPU(NVIDIA社製で記述)
GPUには主に以下の2種類があります。
○ GeForceシリーズ:ゲームに特化、流通量が多く、比較的安価である
○ Quadro (現RTX) シリーズ:3DCADや動画編集などに特化、流通量が少なくGeForceシリーズと比べて高価であるが、CADソフトの多くが認定している
※GeForceシリーズでも3D-CADは十分動作しますが、一部グラフィック機能が使用できません。
1つの判断基準として、ゲームもしたい人はGeForceシリーズ、CADを極めたい人はQuadro (現RTX)シリーズを選択すれば良いかと思います。Office等の使用であれば、CPU内蔵のGPUのみで十分です。

・メモリ
できる限り16GB以上を選択してください。3D-CADを極めたい人は、32GBを選択すると良いでしょう。

その他
・1~2学年の機械設計製図では、Jw_cadという2D-CADフリーのソフトウエアを使用します。大変動作が軽いため、エントリーモデルでも軽快に動作します。
・ロボコン部入部学生については、希望すれば1年の夏頃から3D-CADを使用します。
・1年の後期からインキュベーションワークという自らやりたいことを行うPBL(課題解決型学習)の授業が開講されます。そこではロボット制作部所属学生以外も他学科の学生を含め早期に3D-CADを使用している学生はいます。※主な使用ソフト名:SOLIDWORKS、Fusion360

中古ノートPCについて
・新品と同価格帯で2〜3ランク上の性能を持つPCを購入できる可能性があります。
・バッテリーが劣化している可能性があります。新品バッテリーを追加購入または交換することもできますので販売店に相談してみましょう。
・メモリーやストレージが不足している場合は、追加や交換できる可能性があります。販売店に相談してみましょう。
・6ヶ月以上の動作保証があるものが安心です。