平成23年1月15日(土)

第1回中国高等学校ソフトテニス新人大会にてかく戦えり!!

 1月15日(土)、9時より府中市のウッドアリーナにて、第1回中国高等学校ソフトテニス新人大会が開催されました(写真1)。この大会は、中国地区5県のベスト4で敗退したチームが一同に会し、相互の技術向上を目指して将来この学校の中から優勝校、準優勝校を撃破できるようにとの願いをこめて今回家具で有名な広島県府中市で初開催される大会です。初開催ということで、前年度優勝枠、開催県推薦枠と4つある広島県出場枠の中、我ら呉軍は、県新人戦男子団体の部で賀茂高校との激闘の末なんとか5位に滑り込み、広島県の第3位代表校として出場しました(写真1)。

写真1:監督会議にて

 14日(金)に前日練習と監督会議がありました。我ら呉軍は文武両道なので、移動時間と練習時間を考慮し、精鋭6名が1時間目から5時間目まで公欠を頂き、一旦高専まで戻り、6、7時間目の授業に出席し、放課後はみんなで練習すると同時に、監督の私が監督会議に出席するため、再度ウッドアリーナへと向かいました。幸いにも、会場が私がここ2年間中学校訪問で担当している府中第一中学校の目の前であったため、土地勘がありトラブルもなく計画通り進みました。

 本校の今回の団体メンバーは、秋の新人戦男子個人の部で504ペア中、堂々の第3位という快挙を達成した三国志の呉の猛将「甘寧」こと森川君(熊野東中出身)、森上君(郷原中出身)ペアを一番手、ジュニア時代からの経験が豊富な向田君(矢野中出身)、小船君(昭和中出身)ペアを二番手、身長とともに攻撃の幅もぐんぐん伸び続けている1年生の原田君(熊野中出身)、冷静沈着で安定したプレーが魅力の垰本君(八本松中出身)ペアを三番手、そして自主的に朝連に打ち込み、本校一の強打を誇る植木君(熊野東中出身)、毎日練習に参加し、地道な努力で団体メンバー入りした水谷君(明徳中出身)ペアを四番手として試合に臨みました(写真2)。

 写真2:呉高専ソフトテニス部団体メンバー(上段左から原田晃次君、向田直樹君、森川翔平君、植木拓也君、下段左から水谷亮介君、小船昇君、森上祥伍君、垰本優樹君)

 15日、我ら呉軍は岡山県1位の高校野球でも有名な伝統校である倉敷工業高校、島根県2位の江の川(ごうのかわ)の下流にある江津(ごうつ:えづと読むかと思っていました)工業高校と同じグループCに入り上位2位までが16日の8校による決勝トーナメントに進出します。昨年7月に団体戦で初出場した中国高校総体は試験期間中ということで、試合のある当日のみ公欠を頂き前日放課後呉を出て夜に松江入りし、翌日試合に出場して足早に帰ったため、開会式には参加できませんでしたが、今回は前日練習、そして開会式に参加しました。県大会までは開会式は選手のみなのですが、上位の中国大会にもなると、各学校の名前のプラカードを持ったボランティアの高校生の後ろに監督、そして選手が整列するという厳粛な開会式で、モチベーションが高まりました。

 開会式終了後、本校予選リーグ第一試合の相手は倉敷工業高校です。コート入場前に後衛の選手達は赤いリボンをズボンにつけ、主審、副審の前に両校監督を先頭に整列してオーダーの確認を行いました。ここで、県大会まではオーダー用紙は1部を本部に提出するだけでしたので、相手校の監督さんにお渡しするのを忘れました。申し訳ございません。その後、監督を先頭にサッカーのワールドカップのように入場行進しました(頭の中ではFIFAワールドカップの入場テーマ曲がBGMで流れていました)。広島県の代表として気合が入ります!

 第1試合は本校三番手の原田君、垰本君ペアが倉敷工業高校(以下、倉工)三番手で両方1年生の石井君、難波君ペアと対戦しました。第1ゲームを鮮やかに奪取し、「いけるぞ!」という幸先の良いスタートを切ったのですが、その後4ゲームを連取され、ゲームカウント4対1で敗れました(写真3)。

写真3:原田君、垰本君ペアの試合風景

 第2試合は本校不動の一番手の森川君、森上君ペアが倉工二番手の両方2年生の賴(より)君、土屋君ペアと対戦し、ゲームカウント4対1で快勝し、勝負は最終決戦に持ち越されました(写真4)。

写真4:森川君、森上君ペアの試合風景

 第3試合は、本校二番手の向田君、小船君ペアが倉工一番手の両方2年生の中原君、瀧澤君ペアと対戦し、ゲームカウント4対1で敗れました(写真5)。倉工の前衛の選手が長身でボールに独特な回転をかけており、とても上手でした。以上の結果より、対戦成績1対2で初戦を落とし、決勝トーナメント進出へ向けて後がなくなりましたが、伝統校相手にみんな少なくとも1ゲームは取ってくれ、善戦してくれました。

写真5:向田君、小船君ペアの試合風景

 本校予選リーグ第二試合は、江津工業高校(以下、江工)と対戦しました。第1試合は本校二番手の向田君、小船君ペアが江工一番手で先の島根県インドア大会で堂々の準優勝の実績を誇る両方2年生の牛尾君、多岐君ペアと対戦しました。ゲームカウント0対3とリードされ、後がなくなったときのコートチェンジのとき、負けず嫌いの小船君に檄を飛ばし、それに呼応して小船君が激昂しました!!言霊の力を知っている私は、「これでいける!」と確信し、次にチームの団結を求める檄を飛ばしました。わずか60秒という限られたベンチ指導の時間の中で、幼馴染みの川口君や高須君(ともに広島翔洋高校)、本校不動の一番手に成長した森川君、森上君とは対象的に、現在伸び悩んでいる小船君の熱き漢(おとこ)の魂に火を付けると同時にチームの結束を深めることができました。

 昨年7月の中国高校総体では、場の雰囲気に飲まれ、草本君、森上君の松江高専との最終決戦のときにいつもだったら彼らにかける叱咤激励の言葉をかけることができず、彼らの背中を押してあげることができず、あっさり敗北してしまい、それが3年生の高体連の最後の引退試合となってしまったことに監督として後悔の念が非常に強く、最後のみんなの高体連引退挨拶のときに一昨年高専大会で松江高専に負けてみんなで泣いたことも重なって、松江運動公園で恥ずかしながら号泣しておりましたので、今回はジュニアからテニスを始めて自尊心の強い彼らのプライドを傷つけることなく、彼らの足の怪我や強敵に対する不安など一切忘れさらせ、ただ「がむしゃら」に強気な姿勢でプレーをするような叱咤激励ができました!
 小船君のその後の3ゲームを取り返す大活躍は、一昨年初めて我ら呉軍が団体戦で対戦したときに完膚なきまでにたたきのめされた広島翔洋高校の金谷君(兄)のごとしでした。初めて試合中に武者ぶるいを経験しました。小船君の気持ちの入った凄まじいプレーの数々に大興奮するとともに、ぞくぞくしました。ベンチのみんなも一致結束して応援し、私の望みは達成されました。「一を聞いて十を知る」素晴らしい呉高専ソフトテニス部の愉快な仲間達と共に中国新人大会の大舞台で我ら呉軍の「伸び伸び楽しいソフトテニス」を披露でき、大変うれしゅうございました!!

 その後、ファイナルゲームで惜敗してしまいましたが、小船君にはこれからも失敗を恐れず強気な一本を続けてほしいものです。第二試合は森川君、森上君がファイナルゲームのデュースの接戦を制し、第三試合は原田君、垰本君ペアがゲームカウント0対3からまたしても3ゲームを奪い返し、3回目のファイナルゲームに突入しました。私がチーム団結の檄を飛ばしてから、ベンチの雰囲気がとても良くなりました(写真6)!
 彼らの自信に満ち溢れた楽しそうな表情を見てあげてください!!これこそが、我ら呉軍の強さの真髄なのでございます。他の学校関係者の人達であってもついつい応援したくなる呉高専ソフトテニス部の愉快な仲間達のね。

写真6:最終決戦
ファイナルゲーム突入前のベンチの様子

 ファイナルゲームでは惜敗してしまいましたが、私の今後の長いソフトテニス部監督の歴史の中でも、五本の指に入るであろう激闘でございました!みんながやるべきことをやれば、こんなに感動的な試合を県大会よりも上位の大会であってもできるのです(写真7)!!

写真7:激闘の果てに

 16日(日)の決勝トーナメントでは、私が前回の日誌で広島県代表として共に頑張りましょうとエールを送った私と同じく監督3年目の若き顧問の大田先生率いる近大福山高校のみなさんが予選リーグを1位通過し、準々決勝で江津工業高校に快勝し、準決勝で名門尾道高校に敗れたものの、3位に入賞してくれました!おめでとうございます!!

 最後になりましたが、いつも呉高専日誌を楽しみに応援してくださる多くのみなさまに感謝いたします。これからもみんなで頑張りますので、応援よろしくお願いいたします!