寮務主事からのメッセージ

寮務主事の黒川岳司です。「嶺陽寮」は1964年の呉高専の設立と同時に設置され、その時々の社会背景やニーズに応じて設備や規則などは変化しながらも、一貫して規律ある共同生活を通じて他の学生との人間関係を大切にしながら、学生(寮生)の自立心や自律性を育む教育寮として機能しています。私自身も呉高専土木工学科(現、環境都市工学科)の20期生で、この嶺陽寮で5年間お世話になった元寮生です。
 私が嶺陽寮で過ごしたのは、今と異なり一人一人がパソコンや携帯電話を持つどころか、Wi-Fiもスマホもまだその言葉すら存在していない時代で、思えば部屋にエアコンはなく、鍵も渡されていなかったです。よく生活できていたな・・・とも思いますが、常にそばに気心の知れた仲間がいる生活は楽しくて居心地よく、嶺陽寮は人間的にも成長させていただいた思い出深い空間です。
 寮では、食事以外の身の回りのことの多くを自分でしなければいけませんので自然と“自立”しますし、親の目が無いからといって堕落した生活を送っているとすぐに減点がたまり、寮を出ていってもらうことになるので“自律”していきます。
 “自立”と“自律”ができれば、あとは快適そのもの。教室までは徒歩5分、朝昼夕3食毎日用意され、クラブ活動も存分にできます。勉強が分からなければすぐ近くにクラスメイトや頼れる先輩がいるし、ちょっとした困りごとは寮母さんをはじめ寮事務のスタッフが親切に対応してくれます。今後は、コロナで制限されていた寮生会活動も活発化していきたいと考えています。
 もう一つ、寮生活を通じて自然に身につくものがあります。優れた技術者・社会人の要素の一つはコミュニケーション能力の高さですが、寮生活は集団生活なので、協調性や意思疎通といった他人との良好な関係性を築く能力が、これもまたいつの間にか高まります。そして、寮生活を送った結果、苦楽を共にした仲間、まさに同じ釜の飯を食った友ができることは、寮生の特権であり、人生における大切な財産・宝物になります。
 寮生が安心して快適に楽しく過ごし、卒業する時あるいは卒業した後に「嶺陽寮で生活し、呉高専で学んで良かった!」と言ってもらえるように、教職員一同でしっかりと寮生活をバックアップしていきたいと思います。

学生寮における目標

嶺陽寮では、

ゆずりあいのこころ、かいかつのばねなり
   謙譲の精神、快活の発条なり


という寮訓のもとに、下記の標語を掲げ、規律のある中にもお互いを尊重し、健やかで充実した寮生活を過ごしてもらいたいと考えています。

1.けじめのある規則正しい生活をする

2.お互いにあいさつをする

3.身のまわりを清潔にし、整理整頓をする

4.ゆずりあい、たすけあう

学生寮運営組織

学生寮を運営するための組織について、以下に図を示します。

寮生会

寮生は、それぞれに寮内の仕事を分担しています。それらを円滑に進め、寮内の諸問題を解決するために寮生会があります。
以下に、寮生会の組織について示します。

寮歌

2018年に当時の寮務主事の外村彰先生(国語科)が作詞、寮務主事補の冨村憲貴先生(英語科)が作曲され寮歌を刷新いたしました。合唱やビデオクリップも学生たちの協力のもと完成し、同曲が全寮生になじみ深いものとなるよう願っています。
寮歌ビデオクリップ

入寮願

入寮願は下記からもダウンロードが可能です。
WORD形式  PDF形式