2022年11月14日(月)


半導体デバイス開発グループ、
Xバンドで1ワット級の高周波電力発生に成功

担当:先端電磁波システム研究室

 研究室では専攻科1年木下拓真君をリーダーとして、専攻科1年新浜優貴君、本科4年山形晃平君の3名がプロジェクトを組み、在京半導体開発企業と共同して、Xバンドと呼ばれる10ギガヘルツ(家庭電源より約2億倍速く振動する電波信号)帯高出力半導体デバイスを開発しています。


高出力半導体デバイス開発グループディスカッション中

増幅器を机上設計する木下君

試作した増幅器を評価する新浜君と山形君

 同グループでは、耐圧に優れ高周波化が期待される窒化ガリウム化合物半導体を用いた増幅器を実装も含めて設計・試作し、1ワットを超える出力発生に成功しました。一般にXバンドで利用される電力は0.01ワット程度ですので、従来より100倍高い電力を達成したことになります。


開発した増幅器とその性能

 Xバンドは気象観測や船舶など身近なレーダーに利用され、その出力が高いほど、高確度な気象予報や船舶事故の未然回避につながります。
 また有事を防ぐ安心安全な技術にも貢献できることから、今後も研究室の電磁波回路技術を駆使し、100ワット級の出力を目指してさらなる研鑽が続きます。

 ※撮影時のみマスクを外しています